伝説の水出し珈琲

410月 - による black999 - 0 - 2004

夜から渋谷に行き、ケースケ殿と珈琲を飲む。何を話したのかよく覚えていないが多分、いつもそうするように
無邪気な少年が微笑みの中で交わす猥褻や卑猥な言葉からはかけ離れた、純粋で汚れのない宝石のような言葉の羅列であったろう、と思う。おそらくは。多分。その後、本屋に寄り、マイルス・デイビスの自叙伝を買う。ジミ・ヘンドリックス、キース・リチャ−ズ、マイルス・デイビスは写真を見ているだけでも心地よい。非常にトランペットを吹きたい、吹き倒してしまいたい欲求に捕われる。上を向いて吹いたり、下を向いて吹いたり、吹かずに頭上に掲げてみたりしたい。10年程前に一度トライしたが音が出ないので2時間でやめた経験がある。近々、またやらねばなるまい。駅に向かい帰ろうとするが、「あら、もう帰るのですか?少し早いんじゃないですかね。」と殿が少々、皮肉めいた感じで言う。わたしは時計に目をやる。もう23時を過ぎている。「もう帰らねばナニですので。。。」「”23時は宵の口、ええじゃないか、ええじゃないか!”と言っていたのは誰でしたっけ?」明らかに侮蔑を込めた調子で殿がおっしゃる。そこまで言われて黙っていられるわたしではない。「おぉ!ナニを言われるか!さぁ、次の珈琲屋に参りましょうぞ!極上の珈琲を飲ませてくれる店はないのか!さぁ、極上の珈琲を!」ウロウロする。しばらく歩き回ると時間は時間だし、店はやっていないしもうどうでもいいような気分になってくる。その時である。「ありました!水出し珈琲です!」「うむ。伝説の水出し珈琲であるか!」すでに23時半近いが店は朝の6時半までやっているという。水出し珈琲とは一体、どのようなものであるか?そして一体、わたしは何時に帰る事ができるのか?数々の疑問を抱えながらわたしは店の扉を勢いよく押すと「この店で一番旨い珈琲をいっぱいくれ!」と力いっぱい叫んだ。

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