G.Wと珈琲豆チョコレート

ゴールデン・ウィークらしい。どこら辺がどのようにゴールデンなのかはよく分からないが世間ではそういうことになっている。 あまり、というかほとんど関係ないので昨夜は一晩中起きていて労働に従事していた。 清々しい朝の光を浴びると、そのまま日中も労働に従事していた。その上、本日の夜も労働に従事していたのであるが やがて疲労を感じ寝てしまった。しかし、1時間もすると目が覚めてしまった。

そこでまた、労働に従事していたのであるが スーパーサイヤ人の異名を取るわたしでもこれはやり過ぎだ。とはいえ、眠くないので仕方がない。一体、わたしの身体はどうなってしまったのだ。 まさか宇宙人に何か、特殊なブツを注入され・・・そんなことを言いながら現在、「珈琲豆チョコレート」という 本物の珈琲豆をチョコでコーティングしたお菓子を食べている。活字中毒のわたしはその包装紙を読んでみる。 するとそこには「この商品は眠気覚ましにピッタリです」。。。ふむ、なるほど。。そういいながらタバコをふかし、 珈琲を飲んでいる自分を発見する。あぁ、苦い。これは目がパッチリするわい!。。。 どうなっているのだ?わたしの身の周りには完全なトラップが仕掛けられていた。しばし呆然とする。

気がつくと蚊に刺されている。 カユイ。しかも2箇所もだ。凄くカユイ。わたしは怒りに震え、戦闘を開始する決意を固めた。 深夜だろうともうすぐ朝になろうとそんなことは関係ない。これは聖戦だ!大胆にも耳元を掠めていった一匹の蚊を 右手ですくうように捕まえると、あっという間に握りつぶした。我が軍の力を思い知るが良い。しかし、この蚊からは 血が出なかった。誤爆である。戦争にはこういうものは付き物だ、と偉い人が言っていたのを思い出し、気を取り直すと もう一匹を捕らえるためにわたしは上半身の衣服を脱ぎ捨て、オトリ作戦を実行した。わたしは目を閉じると神経を耳に 集中した。来た。わたしは自らの厚い胸板の上に蚊が止まり、血を吸い出したのを感じると、容赦なく平手打ちを喰らわせた。 目の覚めるような一発である。イイ音がして身体中に刺激が走った。胸と手のひらを見るとそこにはわたしのモノと思われる 真っ赤な血が付いてゐた。満足したわたしは「珈琲豆チョコレート」をほおばり、 濃い珈琲を手にすると煙草に火を付けた。一ト仕事を終へて一服してゐる人がよくさふ思ふやうに、生きようと私は思つた。