不二屋書店

自由が丘駅前の「不二屋書店」が2/20でその102年の長い歴史を終えるという事を今朝知った。以前はここでよく文庫本を買っていたが、最近はチラッとのぞくこともなかったので、何となく申し訳なく思い寄ってみた。一番欲しい本は見当たらなかったが、「悪魔の涎・追い求める男/コルタサル」を見つけたので購入。この本を買うのは3度目くらいになるはずだが、お気に入りの本は何冊か持っていても良いだろう。先日、この中に収められている「南部高速道路」を読もうと思い本棚をのぞいたがすぐには見つからなかった。この作品はゆるい感じで進行するのだが、ラストの展開が実に素晴らしく、その不思議な感覚を味わいたくなり、また読みたくなってしまうという逸品なのである。それはさておき、拘束制御術式零号解放をすれば、エリア51と呼ばれている本棚と部屋から探し出す事も可能だろうが、その術を使うとこちらのダメージも大き過ぎる。1週間は廃人同然で過ごさねばならん。そんな事をするよりは買ってしまった方が、お金で解決した方がましだ。うむ、ずっとずっとましだ。親父、酒だ!酒を持って来い!

レジで閉店する旨のチラシを見つけ、店員さんに何か声をかけようとしたが、うまい言葉が見つからない。そのうち何だか涙がこぼれそうになったので、「何か好きな曲があったら教えてくだい、歌いますよ。わたしはカナリアのように唄う事ができるんです!小鳥のように軽やかに飛ぶ事は出来ませんが、、、」と言いたい所をただ黙って店員さんの顔をいつまでも凝視していた。