第36回BLUE VELVET NIGHT

27日からプロ野球、パ・リーグが開幕。日を同じくして第36回BLUE VELVET NIGHTが「青い部屋」で 厳かに幕を開けた。日中から所用をこなし、陽が沈み辺りが暗くなるとアサルト・ライフルを ケースにしまい、2,3のトラップをくぐり抜けるとわたしは渋谷へ向かった。 店に足を踏み入れるとMARMOTIC EXTACSYが演奏をしていた。セクシーな衣装がWouldn’t It Be Nice。 朝から脳を活動させていたわたしは少し眠いので珈琲を注文しナニをする。前の方が空いていたので LOADEDの時は前に行きプレイを鑑賞する。わたしとしてはベースの音が気持ちよく聞こえた。 更にSMショーと続き、ピアフ・ルームで儀式前のお祈りを捧げていると 得体の知れない何者かが部屋に運ばれてきた。血まみれのようだがわたしは眼鏡という名の特殊装置を使用しないと ハッキリは見えないので助かった。血を見ると興奮して正体を現してしまう恐れがあるからである。 そんなこんなで我々の演舞。続いてDARKSIDE MIRRORS。これも一番前で鑑賞する。このバンドは オリジナリティに溢れている。曲もたたずまいも独特だ。こういうのはあまり見たことがない。 トリはSONS&DAUGHTERS。キーボードがファンキーだ。 今回は早く進行してしまったようで、4時前には全ての演目が終了する。わたしはビールと珈琲を 順番に飲みながらピアフ・ルームで宮崎氏と良い子の音楽論、文学論に興ずる。あらゆる面に豊富な知識を持つ 氏は惜しげもなく色々な悪の愉しみをわたしに教えてくれた。優しげな目は「良い子になりなさい」と 言っているようだった。その内、このイベントの首謀者でもある魔王がのっそりと現れた。 開口一番、「今日は渋谷がヤバイんだぜ!」とおっしゃる。「うーん、そうだったのか。。。」 そう思いながらも内心、わたしの脳裏を先日の悪夢がよぎる。もうすぐ朝だ。朦朧としているのに 駅近くで開いている本屋を見つけて「知識人99人の死に方」、「サバト恠異帖/日夏耿之介」を購入。 手塚治虫60歳での闘病生活の凄まじさ、坂口安吾の享年が48歳だったのには驚いた。思っていたよりも若い。 そう考えるとストーンズなんかはほとんど奇跡の集合体だ。

キャンディーのなんとか

ここ数週間、スケジュールがハードで精神的にはレッドゾーンで回りっぱなしだったので、 23:00頃に所用を済ますと魔王がDJをぶちかます、という場所に行ってみる。 珈琲を飲みながら爆音でリラックスしながら瞑想に耽り、無の境地に陥いりたいという算段である。 彼の場所はホテルのロビーというか、ラウンジというかお洒落な所で、 「わたし、本当に入ってもいいのですか?」と3回ほどつぶやいた後で左足から慎重に突入し、左右の安全を確認すると 深々とイスにもたれる。 魔王はボッサっぽいのや軽いソウル系などをかけていた。DAVIDTIOというバンドの「キャンディーのなんとか」という お洒落で卑猥な曲もかかっていた。皆が連れ立っている中でわたしだけが一人であったが、 生来の孤独マニアのわたしには思索に浸れて最適な環境であった。 30分ほど美味い珈琲を飲みながら、惑星直列が地球に与える影響とか詩の韻の踏み方について考えを巡らせた。 やがて終電の時間になったので、ちょうど帰ろうとしていた魔王と彼の場所を出る。 今回のDJに不満があったのか、ホテルの自動ドアが開くその瞬間、魔王は「やり足りねぇな・・・」とボソッと言うと ドア付近に置いてあった消火器を握り、いきなり振り返ると、ロビーにぶちまけた。そして外においてあったハーレーにまたがると 「ボーン・トゥ・ビー・ワァーーイ」と唄いながら長髪をなびかせ、そのまま店内に突入した。 2,3周店内を破壊しながら走り回ると、たまたまハーレーの横に装着してあったショットガンを 握り締め「うははははははは」と笑いながらぶっ放した。ヘルス・エンジェルスの如し。店内に響く、絶叫、悲鳴、そして逃げ惑う人々。 やがて弾が切れると銃を放り出し「スゥィー・ジェーン、スゥィー・ジェーン・・・」と叫びながら そのまま魔王は渋谷方面へと走り去った。オルタモントの悲劇が脳裏を過ぎる。 あぁ、東京の夜はこんなにもバイオレンスに満ちている。

「ドクター」にて定期健診を行う

まさしく春がやってきた!という感じの妖気。いや、陽気。こういう日に部屋にこもっているのは 精神面でも肉体面でも非常によろしくない。ということで新宿の「ドクター」にて定期健診を行う。 家を出る時に、大家さんの娘さんに「テレビの映りがよくなるように今、工事をしていますのでこれからは綺麗に見えますよ」と言われる。 実際、今まで2,3の局が非常に映りが悪かったのである。しかし、わたしはほとんどテレビを見ないのであまり関係がない。 それでナニがどうなる訳でもなく、別にどっちだっていいのだが、大家さんの娘さんの話を聞いていると 長くなりそうなので「まぁ、それは素晴らしいことですわ!じゃぁ、これからあんなモノやこんなモノも見れるのですね!素敵!」と 言って早々にその場を去った。新宿に着く。「シスターポール」「ジャンガリアンハムスターズ」「宇宙団」という面子。 両方とも初めて見たのだが「宇宙団」はスペイシーな音で、「ジャンガリアン・・・」はグラマラスな音で、定期健診を行っていた。 「シスターポール」はいつも如くノリノリであり、我々もいつもの如く朱槍を持って戦いおびただしい数の首級を挙げた。 ライブ後、色々な人とお話をする。最近はこもりがちだったので新鮮な感じがする。久しぶりな感じでケースケ殿に会う。 しかし、冷静に考えると一月くらい前に会っている感じもする。殿が喜ぶので何か怖い話をしてあげたいのだが、思い浮かばないので 黙っている。帰りは団体でダラダラとモス・バーガーに行く。 それにしても新宿の夜は煌々としている。これでは星は見えない。ここら辺に住んでいる人たちは天体観測をしないのであろうか? そんなことを考えながらもわたしの髪の毛はクセ毛で、日によって違うが今日は非常に丸まっている。 果たして明日も丸まっているのか?それは空気中に含まれる水分に左右されるので今の時点では皆目見当もつかない。

人間の絆

夜を徹して読み上げた「人間の絆」に興奮してジタバタしていると、左足のひざを思い切り 鉄アレイにぶつけてしまう。これが12キロもある重いやつなのでビクともせずにわたしの左足に 激痛が走る。痛みにのた打ち回りながら涙を流していると、J三郎が帰ってきて「ほう、「人間の絆」ですか。 兄上もついに目覚めたのですね。人としての絆に。さぁ、今日もサッカーですよ!絆を深めましょう!兄弟の絆を!」 と言いながら服を脱ぎローソクに火を灯しはじめた。「いや、今日は楽勝ですよ」と激痛をこらえながら 言うわたしをJ三郎は一喝。「戦争ですよ!サッカーとは戦争ですよ!ナニをおかしなことを!」 ”おかしいのはお前の頭だろう”などとはこういう場合には決して言ってはならない。ナントカに刃物だ。 「ええ、そうでした。戦争でした」U23、日本VSレバノンをテレビ観戦する。 中々点が取れずにイライラする。わたしの作戦では前半10分以内に1点は取り、最終的は最悪で5-0。 上手く行けば8-0くらいの気持ちだった。やはりそんなに簡単ではないのだ。特にアウェイは。 それにしてもアジア予選は面積が広いので大変だ。UAEから日本の距離と言うと大分あるだろう。 人口も5大陸で分けた場合にはダントツで一番だ。 ひざはまだ痛いのだが、不思議なもので激痛にのた打ち回っている時に「あぁ、わたしは生きているのだ、だって痛いもの」 という気持ちになった。今回は事故だが、わたしは自らに苦痛を与える時がある。 肉体的なモノ、精神的なモノ、それらのものはわたしに何か大事なものを思い出させる。大事なもの? いや、わたしはその中にナニか妖しげな快楽めいたものを見出しているだけなのかもしれない。
「The important thing was to love rather than to be loved.」by Maugham

オリンピック代表の最終予選

3月だ。それなのに今日は日中寒かった。雨がみぞれ混じりにさえなっていた。 暖かいと思わせて寒くなるのは不意打ちのようでとてもこたえる。 今日はサッカーのオリンピック代表の最終予選。バーレーンに関する情報を集めてみる。世界地図なども広げ 場所も確認し、宗教、言語、人口比率についても一応調べておいた。60万人ほどの国だが 人数とサッカーの強さは比例しない。オランダのような国もあるので注意が必要。 それでも中国クラスになると桁が違うので、あの国が本気を出したら大変なことになるだろう。 人が多すぎて国家単位でまとめるのは大変なのか、お国柄で悠々としているのか。 サッカーの試合を見ていると中東の男性は非常に男らしい顔をしている。眉毛が濃く太くわたし好みの顔だ。 J三郎とも試合そっちのけで「うーん、いい顔だねぇ」、「目が綺麗なのかねぇ」、 「いや、ヒゲでしょう」「いや、わたしはあの眉毛が、うふふ」「うーん、わたしはあの太ももが」 等とそんなことばかり話していた。 二人とも特にその気はないのだが、男らしい顔を見ると我らの中の男の血が無性に騒ぐのである。 うーん、しかし、この言い回しも微妙だな。要は我らは武人の顔を捜しているのだ! とそういうことにしておこう。よーく見ていると中には日本人でもいそうな顔が時々ある。 中国や韓国、台湾についてはあまり詳しくはないが、日本人の顔の方がバラエティ豊かなような気がする。 島国だったせいでポリネシアン系の血も混じっているためであろうか。 「人間の絆/モーム」を読む。「罪と罰」以来の感動。涙で文字が良く見えない。

おふくろさんよ

ギターだけを持ってうろうろしている頃の話です。振り付けの練習を兼ねてスタジオに行った帰りに 近くのラーメン屋に寄りました。其処のラーメン屋で隣に座っていたおじさんがわたしのギターを見て 「おぉ、きみはギターを弾くのか?そうか、おれも弾くんだ。ところでおれはそこで店をやっているのだが おれの右腕にならんか?」と言いました。あまりに突然だったのですが、その頃風来坊だったわたしは 「考えさせてください」と言い、ぼんやりとしていました。その内、おじさんに 「飲みに行こう」と言われタクシーに乗り込み、全く分からない場所に来てしまいました。1時間程店にいた後、 「家に来いよ」と言われ、更にタクシーに乗り、よりますます分からない場所に連れて行かれました。

おじさんの部屋は、 引っ越したばかりなのだ、と言うだけあってダンボールが一杯でした。箱を適当に片付け座り込み酒を飲み始めました。 おじさんが「何かやってみろ」というのでわたしは自作の曲を2,3曲やりました。「うーん、いいなぁ、坊主、いいぞ、よし、 次はおれの曲を聞け」といいベースを持ち出してきてチョッパー演奏をしながら一曲歌いだしました。 その曲はどう聴いても「青い影/プロコルハルム」だったのですが、おじさんがしきりに「おれの曲はどうだった?」と 聞き、またその目が尋常ではなかったのでわたしは「いいですね」とだけ言いました。そのうちおじさんはいきなり後ろを振り返ると 「うるせぇ!」と言いながら手を振り出しました。わたしは少々、危険を感じたのですが、もう少し様子を見ることにしました。しばらくするとおじさんはまた後ろを振り返り 「うるせぇんだよ!」と言いながら手をブンブン振り回しました。しかし、わたしに対して言っている様子はないのでわたしは首をひねりました。 「はて?これは・・・」おじさんはひとしきり手を振り何事かを呟くと座り込み、なんでもなかったように飲み続けました。

時計は5時近くを指しました。おじさんは三度立ち上がると「あぁ、もう、うるさいんだよ、これか?これか?」と言いながら ダンボールをどかし始めました。あるダンボールの下に写真がありました。おじさんは写真を拾うとホコリをはらいテーブルの上に置きました。 「ごめんな、さっきから。これは去年死んだお袋の写真なんだ、重い、重いってさっきからうるさくてな」 おじさんはとても優しい顔になって言いました。

地球は丸い?

 先日、地震がありました。知人から聞いた話だと、彼がまだ小学生の頃に大きな地震があったらしいのです。 その時にたまたま遠足で動物園に出かけていた彼は孔雀を見ていました。すると孔雀はその美しい羽を 広げました。その時、傍にいた世話係のおじさん曰く「こんなに羽を広げるのは珍しいのだよ、きみ達ラッキーだね!」 といったらしいのです。また、猿山に集まっているサルの動きが普通とは変わっていたらしく、「うーん、こういうのは珍しいね、きみ達ラッキーだよ!」 と言ったらしいです。その後、大きな地震が起こったのですが、動物はそういう事が分かるのですね。人間も昔は その位のことは分かったのでしょうが、現在の我々は特殊な人を除いてそのような第6感的な能力は失ってしまったかのように 思えます。勿論、そういうものがなくても命に不安があるような生活ではなくなった、ということでその点はそれはそれで素晴らしい事だと思えます。

話は全然変わりますが、最近、別な知人に「地球は本当に丸いのですか?」と聞かれました。 そういわれて見れば子供の頃は、そういうことを聞いてもどうしても信じられずに”自分がいるところはずっと地球の上なのでそれで落ちないのだ!” と思っていました。ところが”ナニを言っているのだ、地球は回っているのだ!”と聞いて驚いたのを憶えています。 それでもしばらくは信じられずに「地球図鑑」などを一生懸命眺めていた記憶があります。そういう経験があるので 大きな亀の上に象が乗っていてその周りを大蛇が囲んでいる想像図や海の端が切れていて滝のようになっている昔の人の 想像図を簡単に笑う気にはなれません。わたしは良くモノを落としたり、入れたばかりの珈琲をこぼしたりしているのですが それも地球の重力や慣性の法則を定期的にチェックしているのだし、綺麗に片付けた部屋をすぐに散らかしてしまうのも 夜中に小人が出てきて片付けるのではないか?と思い罠を仕掛けているのです。といってもそういうのは 言い訳にならない年齢にわたしもなってしまいました。それを思うと残念でなりません。

世界神話シリーズ~仏教神話篇

ついに来た!やって来たんだママ!ホントだよ、仏像たちがやってきた、ヤァ、ヤァ、ヤァ! わたしはここ2週間ほどもてる力の全てを注入し、ある戦闘に明け暮れていた。 ついに「世界神話シリーズ~仏教神話篇」収集の戦闘が終結した事をここに報告したい。 いずれはここに仏像たちの写真を掲載し、それぞれの素晴らしさについての感想なども掲載したいと思う。 それにしても激しい戦闘であった。最後の一体がどうしても揃わずに、このまま日本全国を 捜し求めて旅をしようかと思ったくらいだった。自殺も考えた。ナニが正しい事でナニが真実なのか分からなくなり、 夜に一人で部屋の中で膝を抱え、伸び放題の髪を掻き毟り、自暴自棄になり浴びるように酒を飲み 天をにらみつけ、運命を呪った。不幸な星の下で。いつ終わるとも知れない狂気と戦った。 愛とは?そして存在とは?時間とは? 最後の一体を獲得した瞬間の興奮は目を閉じれば今でも色鮮やかに蘇ってくる。 さぁ、ここでそれぞれの仏像たちの紹介を行おう!金剛力士(阿形、吽形)、 五大明王(不動明王、降三世明王、大威徳明王、不動明王、軍茶利明王、金剛夜叉明王) そして四天王(持国天、広目天、多聞天『毘沙門天』、増長天)みんな、よろしくな! わたしがきみ達の主で支配者だ。いいか!勘違いするなよ。わたしを楽しませてくれよ!

日本呪術全書

ここに「日本呪術全書」という本がある。これでまさか、ナニをするのか!というと別にそういう訳ではなく、 色々と読んで得する楽しい本なのである。夜寝る前になど日本のあらゆる呪術のやり方、歴史が掲載されている こういう本を眺めながら眠るのは格別の楽しみと言える。今、冷静に表紙を見てみると「図説」と書いてある。 通りで絵や写真がふんだんに入っている訳だ。呪術の本を持っているなどというと何か危ない人のような気もするが、 まだかろうじて正常な精神状態を持っているつもりなのでこういう本を読みながら「アハハ、エヘヘ、ウホホ」などと笑っていられる。 例えば、悪魔を降伏し、悪人や法敵を調伏、あるいは呪殺する際に用いられると言う、「大威徳明王の大威徳法」というのがある。 これなどは三角壇をつくり大独股印を結び、「オン、キリクシュチリビキリ・タダノウウン・サラバシャトロダシャヤ・サタンバヤサタンバヤ・ ソハタソハタソワカ」と一万回(!)唱える・・・それが終わったら黒泥で怨敵に見立てた泥人形を作り・・・ このくらいでいいだろう。普通の人間には無理だ、ということが完全に判明した。こういうものは「凄ぇなー、はぁー」 と言っているくらいが丁度いいのだろう。と、まぁ、今日はこのくらいで。そろそろ神社に人形を打ちに行かなければいけないので。