吉祥寺近辺でデカダンなミサ

吉祥寺近辺でデカダンなミサが行われるとの情報を裏ルートで入手した。 情報を教えてくれた男が言うには「旦那、命の保証は出来ませんぜ」ということだった。 うむ、しかし、パンドラの箱を開けてしまうのが人間である。わたしはいざという時に備え 愛銃のワルサーP38を懐にしまうとその集いの場所へと向かった。道中、怪しげな手招き、心をとろかすような囁き、 誘惑に満ちた眼差しなどを振り切り(なぜならそういうものには必ず毒があるからです)、ようやく 彼の場所へとたどり着いた。少し遅れてしまったようだった。館からは時折、人間とは思えぬ者たちの不気味な 笑い声が聞こえた。かと思うとまたシーンとなり、あたりには月の光とフクロウの鳴き声だけがこだました。 わたしは一瞬侵入するのを躊躇した。が、ここまで来て引き返す訳にはいかない。 わたしはこっそり館の内部に侵入し、笑い声が聞こえた部屋の辺りへと近づいた。 曇ったガラス越しの向こうでは、10人近い男女が歓喜の声を上げながら悪魔のような口を広げた大きな鍋に 得体の知れないモノを放り込んでは何事が叫んでいた。今夜のミサで使われるナニものかであろうか。。。 わたしがひっそりと様子をうかがっているといきなり中から、どこかで聞いたことのある低い声が聞こえてきた。 「そこにいるのは分かっている。。。早く入ってきなさい。そして服を脱ぎなさい。。。そしてすべて見せなさい。 そうだ、何もかもだ。。。勿論、きみの頭の中もだよ。。。」わたしは全身をつかまれたかのような恐怖を覚えた。 この声は一体?わたしは死を覚悟した。その時である。突然ドアが開きわたしは中に引きずり込まれた。 。。。。。。。。一体ナニがあったのだろう。目を覚ましたとき、わたしは一人でポツンと館の前に立っていた。 わたしの手には不思議な丸い球体が握られていた。よく見てみると「入浴剤」と書かれていた。 これは一体???月の光が辺りを照らし、さっきと同じようにフクロウの鳴き声だけが響いていた。