つい、4,5日前にメキシコでUFOが撮影された。わたしは静止画、動画の両方を見て、 これは世界中で話題になり下手するとパニックになるのでは?と恐れた。しかし、わたしの周りでは この話題について特に問題になっている様子はない。不思議だ。 そしてその事はわたしにあることを思い出させた。
あれは・・・10年以上前の夏の終わりのある夜だった。 わたしといえばまだ高校生で、つまりは反逆の塊であり、尖ったナイフのように 触るものみな傷つけてはいたが、「愛」というものを美しく神聖な存在だと信じていたい、 そんな複雑な十代。幸せは誰かがきっと運んでくれると信じていた。 ふと空を見上げると月(満月時)よりも若干大きい位でオレンジ色の物体が空に浮かんでいた。 勿論、最初は月だ、と思った。しかし、逆方向に月は出ていた。 やがてその物体はゆっくりと動き始め、徐々にスピードを速めた。 残像が残り動いた軌跡に従って空にはオレンジ色の直線が出来た。 満月よりも大きいくらいだからそれは異様な光景である。10秒ほどたったろうか。 突然、それは消えた。 わたしは帰宅するなり、 「オレンジ、物体、月、光、光、光!見る?見た?見ない、見れば、見るなら、見るなり!」と叫びながら テレビをつけ、ニュースでその出来事を探した。 家族にも聞いた。誰も知るものはなかった。 日頃、クールな父上も心配した。「どうした?大丈夫かい?」勿論、わたしの状態を、である。 次の日の新聞にもソレについては一言も載っていなかった。 涙がわたしの頬からこぼれた。そして脳裏に一つの考えが浮かんだ。 それは実に恐ろしい考えだった。
「手遅れだった。みんな、もう洗脳されている!」
あれから大分長い月日が流れた。”洗脳されたのはむしろわたしの方だったのでは?”と最近では思うようになった。

