むかし、むかし、ひどく暑い夏のことです。その国を治める殿さまがいました。
「こりゃ!こんなに暑くてはどうにもならん!何かよい方法はないのか?」
殿さまはまわりの大臣たちに尋ねました。大臣たちは殿さまを怒らせてはたいへん!と いっしょうけんめいに考えました。 やがてひとりの大臣が「殿さま、殿さま、衣服をぬいではだかになったらどうでしょう?」といいました。 「うむ、なるほど」そう言うと殿さまは服をぜんぶ脱ぎすてました。 「こりゃ、気持ちがいいわい!」殿さまは大喜びで 「しゅちにくりんでも存分に味わいなさい」
と大臣にごほうびをあげました。
しかし、素敵な時、というものは長くは続かないもので殿さまはまた暑さに我慢ができなくなってきました。
「こりゃ!こんなに暑くてはどうにもならん!何かよい方法はないのか?」
殿さまはまわりの大臣たちに尋ねました。大臣たちは殿さまを怒らせてはたいへん!と いっしょうけんめいに考えました。 やがてひとりの大臣が「殿さま、殿さま、からだの肉をそいだらどうでしょう?」いいました。 「うむ、なるほど」そう言うと殿さまはからだの肉をそがせました。 「こりゃ、気持ちがいいわい!」殿さまは大喜びで 「しゅちにくりんの一番いいやつでも存分に味わいなさい」
と大臣にごほうびをあげました。 骨だけになってしまった殿さまですが、その夏はとても快適に過ごすことができました。
やがて冬になりました。ところが、骨だけしかなかった殿さまは寒くて寒くてしかたがありません。 「こりゃ、わしのからだの肉はどうした?」 大臣はいいました。 「捨てるのがおそれおおくて、食べてしまいました」 それを聞くと殿さまは骨をカタカタと鳴らしました。 殿さまは骨だけだったので喜んでいるのか、困っているのか、大臣たちには分かりませんでした。
殿さまはその年の冬に寒さのあまり死んでしまいました。
しゅちにくりん
雑感
