渋谷に棟方志功の板画展を見にいく。彼の場合は版画ではなく板の方らしい。夕方前に出かけたのだが、渋谷の街は物凄い人の数でスクランブル交差点を渡る頃には帰りたくなってしまった。アレはもう冬休みなのかな。もっと早く出れば良かった、と後悔しながらも何とか辿りつく。展示場は空いている。とてもいい気分。
展示場にはたくさんの作品が置いてあった。最初から見ていったのだが、そのパワーが凄い。どれもこれも凄い。荒々しい生命、魂、エロス。
こんなに凄かったのか!と感じ入る。いろんな作家とのコラボレーションも多く、岡本かの子、谷崎らの作品との合体やら、文章や詩を彫ったものはニーチェ、ホイットマン、宮沢賢治と多岐にわたり、とても面白い。2時間ほど行ったりきたりしながら見ていたのだが、一遍に見るのはとても無理だ、こちらのサイキックパワーが追いつかないと判断し、後半は流して見る。
確かにゴッホやピカソ的なものが感じられるのもあったが、基本的には棟方色で染められていた。
誰がどうした、とかソレがどうした、という感が全くなく、下手するとアレだけ個性が強い線なのに棟方志功さえも何処かに行ってしまったような感じで非常に美しいと感じた。もう一度見に来ようと思う。本当は一日中、珈琲でも飲みながら寝そべったりしながらダラダラと見れれば良いのだが。
映像コーナーでは生前の棟方の仕事ぶりの様子が流れていたが、それは人外のもののソレであって
ド近眼の眼を板スレスレ近づけて超高速で彫りまくっていた。わたしはこの人を見て宮沢賢治の言うところの「修羅」というものはこういうものなのだろう、と思った。帰りがけに棟方が書いた「板極道」という名の本を買う。
たちどころに読み終える。作品は凄かったが、この人はもっと凄かった。
人外のもののソレ
雑感
