夕方からGと呼ばれる魔王がお住みになる吉祥寺方面へ向かう。以前にも招待された事があるが、ところ狭しと怪しげなモノが意味ありげに配置され(後で調べたところによるとなんとアストラル界と霊界とを結ぶための配置であった!)壁一面にも不可思議な呪物などが収められている。わたしは少し遅れて到着したがすでに晩餐会は始まっており、家の外まで不気味な笑い声が鳴り響いてきていた。
・・・・・魔術師が踊り、不気味な声がテレビの中からこぼれてくる中で地獄を思わす魔女の大窯からは得体の知れない匂い、しかし、その魅惑的な匂いはわたしの食欲を刺激しそれが何であるか知らないままにわたしは口に含んでしまう。ボンヤリとする思考。わたしの脳髄では後ろ向きで歩くバラモンが手招きをする。やがて何匹もの猫が姿・形を変え現れては消え、現れては消え。喧噪の中から「さぁ、君が持った免罪符を見せたまえ!」
もはや言うがままのわたしはぼそりと答える。
「わたしの免罪符には「3」と書かれています」
「それはNEW YORK DOLLSだよ、NEW YORK DOLLSが当たったのだー!
ワハハハ、ハハハ、ハハハー」
「さぁ、次は君の番だ。君が魔女の大窯の中に入るのだ!さぁ!さぁ!」
わたしは両手両足をつかまれ身動きできない状態で全裸にされ、窯の中へ・・・
わたしは目を覚ますと下北沢の駅にいた。あれは全て夢だったのだろうか?ぼんやりする頭で人気の少なくなった街並に目をやったその時にわたしは自らの手に握っているものに気付いた。それはNEW YORK DOLLSのDVDであった。足下がガクガクと震え出した。耳の底からはあの笑い声が聞こえてきた。


