残りパワー4%

2人で仲良くオムライスを食すと、 その場で曲の構成やら曲の時代背景やら韻を踏む言葉、無視してよい言葉、 忘れても差し支えない言葉、決してお金で買えないナニか、素敵な思い出、愛ある言葉は 意味を求めないことなどを議論する。食事を終えると例によって眠くなる。 さっきまで議論していた”愛”などという言葉も忘れ、 なんだか今日はもうどうでも良くなってきたわたしは「今日は大体、いいんじゃないですかね?」 と帰ろうとするが、殿が「今日はせっかくと思い、ギターを持って来ておる!ギターがぁ!ギター!」 と血反吐を吐きそうな勢いで絶叫するので「2度まで言うな!分かり申した!拙者の 思慮が足りなかったでござる。微力ながら力を貸し申そう!さぁ、立ち上りなされい。 力の限り戦場を駆け巡りましょうぞ!」と青龍刀をを持ち直した。

 夜から渋谷で打ち合わせ。お相手の殿は下北のスタジオに行く気が満々なのだが、 睡眠時間がグチャグチャのわたしは残りパワー数値8%と自らの体力を判定し (0%になると人間はその全機能を停止する)、 「今日は構成やコードなどそういうチェックを机上でするということで勘弁して下さい」 とべソをかき勘弁してもらう。

ということでカラオケ屋に行き、マイクの代わりにギターを突っ込みジャカジャカやる。 構成とコードを把握しているので作業は順調に進む。後は歌詞を自分流に暗記し、 本番で各々、好きな事、言いたい事をしかるべき情緒に乗せて発動すれば良いのだ。 そんなこんなで30分ほどで作業は終わる。まだ時間があるので 「ふふふ、カラオケって何かアレですね」「うーん、こうジッとしていると、えへへ」 と日頃は血に飢えた狂犬のような男、まごうことなき豪傑、一言で言えば超男性2人が 薄暗い密室でしどろもどろする。時間になると危ない所で部屋を脱出し、 青い部屋にチラシをもらいに行く。店の前が暗いので嫌な予感がする。

定休日だった。 本日、残りパワー4%で帰宅。